皆さんこんにちは。
例年からするとまもなく関東も梅雨入りですね。ご自宅の梅雨対策は大丈夫ですか?
さて、最近フローリングに関する質問を受けることが多いので、
今日はフローリングについて少し説明致します。
当社では無垢フローリングを標準としております。
そのため無垢フローリングについて当社での施工例を交えながら、説明することとします。
今回は当社でも人気の高い【ホワイトオーク】という材種を参考にします。
一言で【ホワイトオーク】と言っても実は様々な種類があります。まずはグレード。
各社呼び名は異なりますが、Aグレード・Bグレード・Cグレード・ラスティックグレードくらいが一般的です。
無垢材は天然物ですので、当然【色むら】や【木目柄】など個体差があります。
それを人の目で選別し、個体差を少なくした物が【Aグレード】。当然価格も一番高くなります!!
A⇒B⇒Cとなるごとに個体差が激しくなる半面、価格も抑えられます。
逆に加工したままの物や上記グレードの余り物がラスティックグレードとなります。
価格も一番抑えられているケースが多いです。
デザイン上、色むらや柄の差を激しく付けたいという方にはお勧めです。
次にフローリングの断面と幅について。
フローリングを横から見るとこんな感じになっています。
あまり横から見る機会ってないですよね!
各社形の違いはあれど、だいたいこんな感じです。
基本的には左右の凹凸(サネと言います)を合わせてフローリングを張っていきます。
こんな感じ。
写真真ん中付近が凹凸の接合部。
これを上から見るとこんな感じになります。
よく見るフローリングの形ですよね。
無垢材は季節により木の収縮があります。それはフローリング材にしても同じ。
幅が広いフローリングの方が人気ですが、幅が広くなると【反り】や【収縮による隙間】のリスクが高くなる点は
気をつけなければいけません。
次に【ユニ】と【乱尺】についてです。
フローリングのカタログを見ていると【ユニ】や【乱尺】という文字がよく出てきます。
これはフローリングの長さのことです。
一般的に約1.8mという長さがフローリングの基本長さとなります。
この長さを1本の木から採取するには限りがあります。当然コストも・・・。
そこで価格を抑えるために考えられたのが上記のふたつ。
【ユニ】とはユニットのこと。上の写真矢印部分のように糊付けした部分があるフローリングのことです。
1.8mよりも短いフローリングを糊付けすることで1.8mの長さを確保しています。
一方【乱尺】は読んで字のごとく、長さがバラバラのフローリングのことです。
イメージとしては先ほどの糊付け部分が、サネとなっているイメージです。
長さは梱包を開けてみるまでわかりません。Aグレードを選別した残り物で作ることもあります。
実はもう一つフローリングにおいて挽板(ひきいた)もしくは突板(つきいた)と呼ばれるフローリングがあります。
これは表面の何ミリかを無垢材を使用し、残りは合板を下地としたフローリングのことです。
木材を大根のカツラ剥きのように薄くスライスした物(無垢材)を合板に貼っていきます。
カツラ剥きと同じなので切れ目がありません。
そのためユニや乱尺のように、1.8mの間に継目が出ることはありません。
床暖房のあるフローリングに使われることが多いですが、それ以外にもコストを抑えつつ、
1枚物に見せたい時などに使うことがあります。
一見するといいように聞こえますが、あくまで表面が無垢なだけですので、
実際に生活した際に何か鋭利な物を落としてしまうと、場所によっては下地の合板が見えてしまうことも・・・。
その他にもフローリング表面に施されている塗装によっても印象が大きく変わります。
フローリングに限ったことではないですが、どれも一長一短です。
すべてが優れている材料と言うのは残念ながら存在しません。
見た目はいいけど、コストが・・・。とか。
自分たちの優先順位をしっかり決めながら進められるといいですね。
さて、百聞は一見に如かず。
ここまで文字で説明しましたが、なかなかイメージしづらいと思いますので、
実際に当社の施工例を見ながらそれぞれの雰囲気を感じてください。
材種はすべてホワイトオークですので、フローリング1枚当たりの寸法のみ記載致します。
●幅90ミリ 長さ1820ミリ(ユニ) 天然オイルクリア塗装
●幅120ミリ 長さ1820ミリ(ユニ) 天然オイルクリア塗装
●幅150ミリ 長さ:乱尺 天然オイルクリア塗装
●幅150ミリ 長さ:乱尺 天然オイル古代柿渋塗装
●幅120ミリ 長さ1820ミリ(挽板) マットウレタンクリア塗装
いかがでしたか?
同じホワイトオークでもこれだけ違います。それは他の材種でも同じ。
自分たちにピッタリのフローリングが見つかるといいですね!