皆さんこんにちは。
蒸し暑い日が多くなり、季節が夏に向かっているのを感じる今日この頃。いかがお過ごしでしょうか?
さて、先日【深大寺の家】が上棟しました。今回は木造3階建てとなります。
木造住宅の場合、ある一定規模を超えると建築基準法が一気に厳しくなります。
木造3階建てもそのひとつ。
そこで木造2階(30坪程度 以下木造2階と省略)との違いを説明しつつ、ご紹介します。
例えば基礎工事の場合、【地盤調査報告書】【コンクリート強度試験結果】の提出が義務付けられています。
木造2階には提出義務はありません。設計者及び工務店判断となります。
確認申請時に基礎配筋などの構造図の提出があることも木造3階の特徴です。
木造2階では提出不要です。こちらも設計者や工務店の判断となります。
木造3階の方が2階建てに比べ重量が重くなるので、基礎配筋もかなり頑丈な物となります。
当社では全棟第3者機関【日本住宅保証検査機構】による配筋検査も実施。ここは当社の場合は全棟共通です。
第3者検査員により、隅々まで厳しいチェックを受け、合格した場合のみ次の工程に進みます。
この日はあいにくの雨のため、配筋検査のみ実施。コンクリートの打設は別日に延期しました。
基礎は地味な部分ですが、建物を支えるためには大切な部分。
無理な工程を組まず、必要であれば延期する。現場にとって必要不可欠な判断です。
延期されたコンクリート打設日はすっきりとした青空。
打設前の配筋全景です。びっしりと配筋されています。
配筋を見ただけでもこの建物が頑丈であることをわかります!!
こちらがコンクリート強度試験の風景。当日打設するコンクリートの一部から直接採取します。
内容としてはコンクリートの強度が指定通りかコンクリートの直径と高さで判断します。
また、ある程度日数が経ってからも予定通りの強度が出ているか他の試験で調査するため、試験体も一緒に採取します。
通常は耐圧盤(床部分)と立上り部分の2日間に分けて打設します。そのどちらにも同じ試験を行います。
なぜ2日に分けるかと言うと立上り部分打設用の型枠を付けるためです。
床になる部分がないと一般的には型枠を建てることができません。
必要な養生期間を取った後、型枠を脱型します。
脱型するとこんな感じです。
こうして比較してみると良くも悪くも木造2階がいかに緩いかがわかります。
あえて良くも悪くもと言ったのはすべてコストや間取りに反映するため。
今日の内容だけ聞くと一見木造3階の方が良さそうですが、実は木造3階の場合間取りなどにも大きな制限も出てきます。
同じ床面積でも木造3階建ての方が高くなるのはこの辺りが所以。どちらが良いという結論はありません。
ただ、ハッキリ言えることは、どちらにせよ『ちゃんとした施工をする工務店を選ぶこと』がやはり重要です。
今回のお宅はインナーガレージや高天井リビング、隠れ家的な書斎など特徴的な部分が盛りだくさん。
今から完成が楽しみです。次回は上棟時の様子をご紹介。