こんにちは。家のコトは生きるコト※ クレアホームの滝島です。
「家を建てる」とき「暮らしをつくる」を意識して、
暮らし・家事の目線で様々なものを見てみると、違うものが見えてきます。
「家事(かじ)」を「いえのこと」と読むことで
家事の概念を変えてみませんか。
「家のコトは生きること」と、いつも枕詞(まくらことば)の様に書いていますが、
実はこれは、私が家づくりに携わる限り、外せないダイジな意味があるからでございます。
この概念は私が考えたものではなく、生活哲学家である 故 辰巳渚 が主宰する
「家事塾」の理念です。辰巳渚は、2000年に『「捨てる!」技術』(宝島社新書)を発表し
100万部超のミリオンセラーとなり、あの『人生がときめく片づけの魔法』で
今や世界的に有名になった近藤麻理恵さんが、片付けに目覚めるきっかともなった方と
言われていますが、2018年6月26日に不慮の事故で帰らぬ方となってしまいました。
そう、明日が命日です。
私はかつて、ある思いから、彼女が主宰した『家事塾』で学ぶ機会を頂き、考え方の軸が
出来て、生きるのが楽になりました。大げさではありませんよ笑
ちなみに「家事塾」とは、掃除や洗濯などの“家事のプロ”になるための学びの場ではなく、
どちらかというと「家事って嫌いなのよね〜なんで私ばっかり家事してるんだろ〜」って、
思う人が、生活哲学の観点から家事を通して人を癒す事が出来るようになる
「家事セラピスト養成」のための場所です。だいぶ偏った説明ですが笑
家事塾の理念とは
・家事とは、生きること。
・家事とは、ひとと繋がること。
・家事とは、次の世代に手渡す文化 です。
これを説明するのは容易ではありませんが、あえて言うなら、日に3度食事をする。
家を掃除する。洗濯する。子供を育てるなど、人間が毎日当たり前の様に行っている
家事こそ生きる事そのものであリ、家事をする=生きる力を育むことである、
といったところでしょうか。
ちょっと気になってきましたか?笑
特に私が初めてこの概念を教えていただいたときに、びっくりしたのは
「次の世代に手渡す文化」というところです。
家事には道理がありますが、親がする事や季節の行事などで、
子供は自然とその道理を学び、また次の世代へ伝えて行くのです。
これは実は当たり前の様で、意識していないとちょっと難しい事です。
勉強や仕事を優先してしまい、家事はお母さんが全部やってしまったり、
コロナ禍の様に、予期せぬ事態に陥って日常がままならなかったり(昔は戦争がそうでしたが)
生活が変わってしまったりするからです。
子供にも大人にもお手伝いはとっても大事です。
2018年に発表された「あなたがひとりで生きていくときに知っておいてほしいこと」は、
ご自身のお子さんが独立するときに書かれた本ですが、悲しくも遺作となってしまったことが
注釈として、Eテレ「ジューダイ」で放映されました。
暮らすための家づくりには、生きるために家事のあり方がとても大切なのです。
家事動線はもちろんのこと、誰が何をして、何を大事にするのか….
住む方の気持ちに寄り添い一緒に考えながら、家づくりに関わらせて頂きたい、
という思いが、この言葉に隠れています、というお話でした。次回もお楽しみに!